「なるほど」という言葉は、日常会話やビジネスシーンでよく使われていますが、最近では「失礼」とされることも増えてきました。この言葉がなぜ失礼とされるのか、そしてその背景には何があるのでしょうか?今回は「なるほど」と言うことが失礼だとされるようになったのはいつからなのか、その理由や背景について考えてみましょう。
「なるほど」が失礼と言われた始めたのはいつから?
「なるほど」がいつから失礼と判断されるようになったのか?やはり昔からの価値観なのか?そのあたりを掘り下げていきます。
実は本格的に言われ始めたのは2020年以降!
てっきり昔からの古い価値観なのかと思いきや・・・本格的に指摘されるようになってきたのは2020年以降とかなり新しいのです!2010年代後半くらいから徐々に話題になるようになってきたものが、SNS上での議論やビジネスマナー記事がきっかけとなり、2023年には上司が新人に使われることを気にする投稿が拡散されるなど、話題になって現在に至る経緯です
むしろ昭和や平成の古い時代にはあまり問題視されていなかったことが意外です。こういう考えは大抵古い時代のものを引きずっているものですからね。
言葉の変遷と文化的背景
「なるほど」が失礼とされるようになった背景には、言葉の使われ方の変化や文化的な価値観の変化が影響しています。
元々、この言葉は、本来「理解した」「納得した」という意味を持ち、相手の意見や説明に対する肯定的な返答として使われてきました。しかし、ある時期からこの言葉が相手の話を軽視する印象を与えるとされるようになりました。具体的には、相手の意見に対して「なるほど」と返すことで、まるでその意見が自分にとっての教訓や学びであるかのように受け取られることが、失礼だとされる要因の一つです。
この変化は、主にSNSの普及とコロナによるリモートワークの普及とともに顕著になりました。オンラインでのコミュニケーションが主流になり、言葉の選び方がより重要視されるようになったことで、微妙なニュアンスが意図せず伝わりやすくなりました。特に、相手の気持ちや意図を尊重することが求められる場面が増えたことから、単なる理解の意を表す「なるほど」が、相手の話を軽視していると受け取られるようになったのです。
特に、ビジネスシーンにおいては、相手の意見を尊重することが重要視されるようになりました。そのため、「なるほど」と言うことで相手の意見を軽視していると解釈されることが増えてきたのです。また、SNSの普及により、言葉の意味が瞬時に広まる環境において、誤解や誤解を招く表現は避けるべきとの考えが広がっています。
「なるほど」はなぜ失礼?
「なるほど」という言葉は、日本語の日常会話の中で非常に頻繁に使われる表現です。おそらく悪意を持ってこの言葉を使う人など一人もいないはず。それがなぜ失礼と言われる悲しい状況になってしまったのか?日本人に心の余裕がなくなっていることもあるのでしょうが・・・。
「なるほど」の語源や本来の意味
「なるほど」は、元々「そういうことか」という理解や納得の意を示す言葉です。相手の発言や意見を受け入れ、同意する際に使われるため、ポジティブなニュアンスを持っています。しかし、特定の場面や文脈においては、受け取る側にとって失礼と感じられることもあるのです。
「なるほど」の語源を分かりやすく解説します。
この言葉は、実は江戸時代から使われていたことがわかっています。当初の意味は元々は「できる限り」「精一杯」という意味で使用されていました。
やがて、この「できるかぎり」という意味から、「確かに間違いなく」という意味合いが生まれてきました。
「できる限り」→「他には考えられない」→「明らかである」
のように
そして現代では、「確かに」「本当に」と深く納得したことを表す、「そういうことだったのですね」という相づちとしての使い方にまで発展しているのです。
つまり、「なるほど」という言葉自体には、決して失礼な要素はないということですね。その語源的な変遷を追えば、むしろ肯定的な意味合いが強かったことがわかります。
失礼とされる理由
失礼な要素もなかった「なるほど」がなぜこんなに目くじらを立てられるようになってしまったのか?
1. 相手の知識を軽視する印象
「なるほど」と返答することで、相手の説明や意見を簡単に片付けているように感じられる場合があります。このため、相手は自分の意見を軽んじられていると受け取ることがあるのです。
2. 感情の欠如
「なるほど」という言葉は、時に冷たく響くことがあります。「なるほど」と言われることで、感情的な共感や理解が不足していると感じる人もいます。
3. 場面による不適切な使用
フォーマルな場や重要な議論の中で「なるほど」と使うと、軽視している印象を与えがちです。特に、相手が真剣に話している時にこの言葉を用いると、失礼とされることがあります。
4.評価的なニュアンス
「なるほど」には「あなたの意見を評価したうえで同意する」という意味合いがあります。目上の人の発言を評価するような印象を与えてしまい、失礼に当たる可能性があります。
5.相手を軽視するニュアンス
「なるほど」という言葉が失礼とされる理由の一つは、相手軽を視するニュアンスを含むことにあります。特に、自分が理解したというアピールをすることで、相手の意見や説明を軽視していると受け取られることがあります。
また、「なるほど」と言った後に、自分の意見を述べる場合、相手の意見を置き去りにしていると感じられることもあります。これにより、相手は自分の意見が軽視されたと感じ、不快な思いを抱くことがあります。特に、相手が重要なことを話している場合、その反応が強く出ることが多いです。
このように「なるほど」は一見すると便利で使いやすい言葉ですが、その使い方には注意が必要です。本来の意味を理解し、相手の気持ちや場の雰囲気を考慮することが大切です。言葉は時に誤解を生むものであり、適切なコミュニケーションを図るためには、慎重に選ぶ必要があります。
「なるほど」が失礼とかめんどくさい!
とは言っても「なるほど」を相手を評価するとか軽視するなど悪意を持って使う人などあまりいないでしょう。ほとんどの人は素直に「そういうことか~」という感情の言語化として使っているはず。
それなのに「失礼だ」と指摘されるのはさすがに神経質すぎてめんどくさいと感じるのも事実!
コミュニケーションにおけるストレス要因
また、「なるほど」と言うことが失礼に感じられるようになると、コミュニケーションがより複雑になり、相手との関係性にも影響を与えることがあります。特に、ビジネスの場においては、言葉選びが非常に重要であり、「なるほど」という一言が相手を不快にさせてしまう可能性があるのです。
このような状況下では、コミュニケーションが「めんどくさい」と感じる要因となります。お互いの意図を正確に伝えるためには、より丁寧な言葉遣いや表現が求められるため、ストレスが増加することもあります。「なるほど」を使うことで誤解を招くリスクを避けるために、他の表現を使わざるを得ない場面も増えているのです。
「なるほど」を失礼と受け取るのは古い考え方じゃないのか?
「なるほど」が失礼だなんて古い時代の頭の固い考えだと思いがちですが、実は本格的に言われはじめたのは2020年以降で、むしろ「新しい概念」なんです。
ただ、それを言っているのは主に40代以上の年配層であることに注目をした方が良いかもしれません。若い世代がそれを言っているわけではないのです。寧ろ若い世代は「“なるほど”の何がいけないの?」と困惑している側です。
「なるほど」が失礼とされる背景には、言葉の使い方や文化の変化も関連しています。昔は「なるほど」という言葉が広く使われていた時代もありましたが、現代ではより丁寧なコミュニケーションが求められるようになっています。特に、若い世代は直接的な表現を避け、年上をリスペクトする姿勢が重視されています。
そのため、「なるほど」の古い解釈は次第に薄れてゆき、新しい解釈がされるようになっています。時代と共に言葉の意味や使われ方は変わっていくものです。そのため、「なるほど」という言葉も、時代に応じて見直す必要があるのかもしれません。
【無意味な揚げ足取り解釈に意味があるのか?】
この記事では「なるほど」という言葉が失礼とされるようになった理由やその背景について考えてみました。言葉の使い方や文化が変わる中で、コミュニケーションのスタイルも変わっていくことが求められています。「なるほど」が軽視を招く表現とされる今、より丁寧な言葉遣いや相手を尊重する姿勢が重要になってきています。自分自身の言葉遣いを見直し、より良いコミュニケーションを目指すことが大切なんでしょう。
しかし、これはあまりにも神経質すぎる考え方であり、頭が固い考え方だと言わざるを得ないです。
「なるほど」は英語では「I see」です。「I see」を失礼と受け取るニュアンスはほとんどないのです。日本語はあまりに細かいことを求めすぎているきらいがあり、それは一体「なんのため?」と言わざるを得ないことも事実です。
「なるほど」くらい屈折した解釈せずに普通に受け流せば良いと個人的には思います。
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